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2023.06.09更新

深い虫歯とは

深い虫歯とは、歯の表面からかなり深い所まで進行した状態です。虫歯は、初め、歯の表面の軽度の虫歯から始まり、次第に深く進みやすくなってゆきます。歯は外側をエナメル質、象牙質、セメント質という層に覆われてます。通常、虫歯はこの3層で止まりますが、これ以上、虫歯が進むと歯の神経に炎症が進み、強い痛みが出るようになります。

根管治療を避けるべき理由
歯は、根管のお陰で栄養が隅々まで行き渡り、健康な状態を保てます。そのため逆に、根管を治療した歯は栄養が行き渡りにくく、脆くなります。大きな虫歯にならないよう、日々のブラッシングと定期検診が重要です。虫歯の予防、早期発見が重要です。虫歯の治療は早ければ早いほど、治療時の歯の負担は減ります。

根管治療の初回の流れ

1.問診をします
歯の痛みはどのくらいの頻度で起こりますか?
痛みは、どの歯のどの部分で起こりますか?(例、左下奥から2番目の歯の外側)(例、右上一番奥の歯のみえている部分ではなく歯肉に埋もれている部分)
歯の痛みの強さはどのくらいですか?(例、どくどく脈を打つように痛い)(例、触れられたら飛び上がるほど痛い)
きっかけはありますか?(例、冷たいもの、温かいもの、甘いもの、酸味のあるもの、噛むことなど)
2.今回のように強い歯の痛みの場合パノラマ写真(大きな写真)を撮ることが多いです。
3. 必要に応じデンタル写真(小さな写真)を撮ります。
4. 歯を触った感触などを考慮し原因となる歯を特定します。
5. 歯科麻酔をし虫歯をとります。深ければ歯の神経をとります(もしくは歯の神経が入ってた管に入り込んだばい菌をとります)。根管治療の前にまず虫歯をすべてとります。虫歯が残っているとそこからまた根管内にばい菌が増殖するからです。神経は、歯の根の管の中に細い針や機械を入れて、とっていきます。
6. 歯の神経が入っている管を拡大します。管は菌に侵されているので壁を削っていきます。同時に管の外にお薬をしみ込ませていきます。この根管拡大は前歯では数回で終わりますが奥歯では回数がかかることがあります。
7. 根管内をよく消毒したら仮蓋をし、お薬がよく効くように、食べ物や細菌が中に入らないようにします。
根管治療の初回、当日治療後数時間して、歯科麻酔の効果が切れた後に痛みが出ることがあります。歯の神経の切断面が傷口になるため痛みとして出てくることがあります。翌日には痛みが治まることがほとんどです。痛み止めを手元に持っておくようお話あると思いますので、痛かったらそれを使って下さい。
治療した歯で、噛んだり、ねばっこい物に触れると痛みが出やすくなります。しばらく食事の際は、注意して頂くようお願いされると思います
仮蓋は少しずつ減りがちです。嚙み合わせによっては大きく減りますが次の治療アポイントまでに全部無くなることは少ないです。

 


根管治療の使用器具・薬
ファイル
根管の中を綺麗にするには、ファイルと呼ばれる金属製のドリルを使用します。ファイルには、さまざまな種類が存在し、用途によって使い分け、手で操作したり機械の先に着けます。根管の形を作ってゆきます。
スメアクリーン
アルカリ性のお薬です。細菌がいるスメア層という固まりごとアルカリ性に殺菌します。
次亜塩素酸ナトリウム
スメアクリーンと反応し根管内の清掃を高めます。
水酸化カルシウム
根管の洗浄と拡大の後、更に清潔を高める殺菌するために水酸化カルシウムを根管に貼ります。次の治療アポイントまで少しずつ歯の奥まで殺菌します。
キャビトン
根管治療では、毎回蓋を外しまた蓋をしめます。その際に使うのがキャビトンという水で固まる仮の蓋です。水で固まるため、密封できます。除去も簡単なので次の治療アポイントの際、さほど手間がかからず治療を再開することが出来ます。

根管治療の費用
根管治療では、保険診療か自由診療を選択することができます。自由診療は、保険診療に比べ高くなります。自由診療の場合、材料や機材に制限がないため、治療方法の選択肢が増えます。

保険診療 1000円~5000円
自由診療 80000円~120000

まとめ
歯が痛くなると、とてもつらく、忙しい中でも歯科医院に行き、痛みをとってもらわないといけなくなります。根管治療の可能性がある時、その治療内容そのものの説明のみならず、治療期間の長さもよくお話するようにしています。よく説明しても痛みに注意がいきがちになりやすいため、今回この文章を書かせて頂き、多くの方が歯科医院に来て下さる前に読んで頂ければと思いました。今回は、歯が痛く歯科医院に行く予定の方のために書かせて頂きました。

投稿者: 柏木歯科医院

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