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2023.05.19更新


フロスと歯間ブラシ、どちらを使う?!

「デンタルフロスと歯間ブラシって、どうやって使い分けるのですか?」
こんな質問を受けることがあります。
どちらも歯ブラシと一緒に用いる、口腔内の清掃アイテムですね。
どちらを用いたほうが効果的なのかは、お口の中の状態によっても変わってきます。
デンタルフロスと歯間ブラシ、どのような特徴があるのか、どんな時はどちらを用いたほうが良いのか、詳しくみていきましょう。




1.デンタルフロスとは
デンタルフロスは、隣り合う歯と歯の接している部分を清掃することができる唯一のアイテムです。
「歯と歯の間にモノが挟まって取れない」
そんな時に、とても便利ですね。
しかし、フロスの働きはそれだけではありません。
歯に沿わせて動かすことにより、狭い歯と歯の間のすき間を清掃することも出来ます。
歯間ブラシが入らないすき間は、デンタルフロスを用いていくのが良いでしょう。

2.歯間ブラシとは
歯間ブラシは、歯と歯の隣り合う面と、歯肉から成る三角形のすき間の清掃が得意なアイテムです。
歯ブラシのみでは毛先が届きにくく、虫歯になりやすい部分を、歯ブラシよりも手早く簡単にお掃除することができます。
4S~Lと、様々なサイズがありますので、まずは自分に合ったサイズを見つけることからはじめましょう。

歯のすき間に対して細すぎる歯間ブラシを用いると、ブラシがスカスカで歯にうまく当たらず、清掃効率が下がってしまいます。
太すぎるサイズを無理やり使用すると、歯肉を傷つけてしまうことや、歯が削れてしまうことなどが考えられます。
少し抵抗を感じながらも、歯間にスムーズに出し入れできるくらいがベストなサイズです。
とはいっても、お店で試すわけにもいきませんので、最初は歯科医師や衛生士に、自分に合ったサイズを教えてもらうのが良いでしょう


3.どんな時に、どちらを使う?
デンタルフロスと歯間ブラシ、どちらも非常に優れた清掃補助用具です。
では、どのような時に、どちらを用いるのが良いのかを見ていきましょう。

3-1.歯周病の進行が認められるとき 
歯周病の進行が認められると、歯肉が退縮し、下がってくるので、歯と歯の間の三角形のすき間が大きくなっていきます。
そんな時は、歯間ブラシがおすすめです!
歯間ブラシを三角形のすき間に挿入し、3つの面に沿わせるよう動かすことで、歯ブラシが届きにくい細かいすき間を清掃することができます。
奥歯の清掃にはL字型のもの、前歯にはI字型のものを使用すると動かしやすいでしょう。
歯肉の腫れがみられる場合は、歯間ブラシで歯と歯の間を行き来することによって、汚れを落とすのと同時に歯間部歯肉のマッサージ効果も期待できます。

3-2.歯列不正の部分
歯がねじれていたり、隣の歯と重なっていたりする部分は、食べ物もつまりやすく、歯ブラシでの清掃も難しくなりがちです。
そんな部位は、デンタルフロスがおすすめです。
ノコギリのようにギコギコと動かしながらゆっくりと歯と歯の間に挿入し、歯に沿わせるように上下に動かします。
糸巻きタイプの場合、30cm程度に切り、両手の指1本ずつに軽く巻き付け使用します。
歯と歯の間から糸を外す時は、片手の糸を外して歯と歯の間からスッと引き抜くようにしましょう。
ホルダータイプの場合は、勢いよく歯と歯の間に挿入して、歯肉を傷つけてしまわないように注意しましょう。
外すときは、挿入する時同様、ノコギリのように上に動かしながら外していきます


3-3.補綴物が入っている部位
一部分の被せ物(インレー)や、差し歯(クラウン)、ブリッジなどが入っている部分は、少し注意が必要です。
すき間が大きい場合は、歯間ブラシを用いましょう。
ブリッジの部分は、歯と人工歯の間に汚れが残りやすくなります。ブリッジは、上からはフロスが入らないので、歯間ブラシでこまめに清掃するようにしましょう。
インレーやクラウンの根元などで、すき間が小さく歯間ブラシが入らない場合は、フロスでの清掃をおすすめしますが、その際は糸巻きタイプがおすすめです。
ホルダー付きのフロスは、歯と歯の間から外す際に、上に引き上げて外しますが、その際に補綴物に上へ引っ張られる力が加わることになります。
補綴物は、咬む力への方向、つまり、押される力には強いのですが、上へ引っ張られる力には弱いのです。
毎日ホルダー付きのフロスを使用することによって、補綴物が外れてしまうリスクが出てきてしまいます。
そのため、糸巻き状のフロスを用いて、フロスを外す際には片方を離して横から引き抜くようにしましょう。
一度虫歯になった歯は、再び虫歯になりやすいので、気を付けて清掃しましょう。
それによって、補綴物の寿命も延ばすことができます。

3-4. お子さんの仕上げ磨き
お子さんの仕上げ磨きを歯ブラシだけで行っていませんか。
仕上げ磨きにもフロスを使用することで、お掃除がぐんとしやすくなります。
お子さんの仕上げ磨きには、小児用のホルダー付きフロスをおすすめします。
大人用よりも小さいので、お子さんのお口の中でも動かしやすく、虫歯になりやすい歯と歯の間を効率的にお掃除することができます。
最初は歯ブラシとデンタルフロスの両方を使うのが面倒に感じるかもしれませんが、慣れてくると歯ブラシのみの清掃よりもお掃除がしやすくなるかと思いますよ。

4.まとめ
・ デンタルフロスは、歯と歯の接している部分や、狭いすき間の清掃に便利。
・ 歯間ブラシは歯と歯の間の広いすき間の清掃に適している。
・ 歯周病の進行が認められる時は、歯間ブラシが最適。汚れを除去するのと同時に歯肉のマッサージ効果も期待できる。
・ 歯並びが重なっている部分や、すき間が小さい部分には、デンタルフロスがおすすめ。フロスを外す時は、片方を離して横から引き抜くようにするのがポイント。
・ 詰め物、被せ物が入っている部分は、歯間ブラシがおすすめ。
歯間ブラシでこまめにお掃除することによって、二次う蝕を防ぎ、補綴物を長持ちさせることができる。
・ 子供の仕上げ磨きには、小児用ホルダータイプのフロスがおすすめ。

お口の中の状態は、人それぞれ全く異なります。
また、時間の経過とともに、お口の中も変化していきます。
今現在のお口の中の清掃に必要なのは、何なのか。
また、部位ごとに、どのように清掃していけば良いのかなど、一度歯科医院でチェックしてみてはいかがでしょうか。

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投稿者: 柏木歯科医院

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